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インシデント対応が30分から10分へ——弁護士ドットコムのAWS DevOps Agent活用に見る属人化解消

投稿日:2026.07.28

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インシデント対応が30分から10分へ——弁護士ドットコムのAWS DevOps Agent活用に見る属人化解消

2026年3月31日、AWS は AI 運用支援エージェント「AWS DevOps Agent」の一般提供(GA)を開始しました。弁護士ドットコム株式会社は、この AWS DevOps Agent を実際のインシデント対応に組み込み、ある事例で根本原因の特定を約10分で完了させたと公表しています。同社のプロダクト開発本部が明かした従来の所要時間は、慣れたエンジニアでも30分程度でした。

AWS DevOps Agent とは何か

AWS DevOps Agent は、AWS が提供する AI ベースの運用支援エージェントです。GA 時点で us-east-1・us-west-2・eu-central-1・eu-west-1・ap-southeast-2・ap-northeast-1 の6リージョンに対応し、マルチアカウント環境やオンプレミス・他社クラウド(Azure等)との連携も可能です。カスタムのエージェントスキル追加や、独自のチャート・レポート作成にも対応しています。課金は2026年4月10日に開始しましたが、新規顧客には調査20時間・評価15時間・オンデマンドSREタスク20時間などを月次で使える2ヶ月間の無料トライアルが用意されています。

弁護士ドットコムが抱えていた課題

弁護士ドットコム株式会社は、事業拡大に伴ってアラートの量が増えていました。同社 CTO の田中慎司氏らがAWS公式ブログへの寄稿で明かしたのは、アラートが鳴った後の調査対応が「一部の熟練エンジニアに依存」していたという課題です。誰が対応するかによって調査のスピードも質もばらつく、いわゆる属人化の状態にありました。

Datadog のアラートから対応完了までの流れ

弁護士ドットコムが構築したのは、Datadog Monitor のアラートをトリガーに AWS DevOps Agent を自動起動する仕組みです。MCP(Model Context Protocol)による機能拡張を使うことで、既存の監視環境や開発環境を変更せずに AWS DevOps Agent を統合しました。AI エージェントが調査を終えると、その結果は Slack への通知と Jira への自動起票という形で一貫したパイプラインに流れます。

Datadog Monitorのアラートを起点にAWS DevOps AgentがMCPで既存環境に統合され、Slack通知とJira起票という構造化レポートを生成するまでの流れ

この設計で押さえておきたいのは、新しいツールを導入するために既存の Datadog・Slack・Jira を置き換えていない点です。属人化の原因になっていた調査プロセスだけを、既存の道具立てを壊さずに AI エージェントへ差し替えています。

数字で見る効果

弁護士ドットコムが公表した実際のインシデント事例では、AWS DevOps Agent が根本原因の特定にかかった時間は約10分でした。同社によれば、従来は慣れたエンジニアが対応しても30分程度を要していたといいます。

公表されているパフォーマンス劣化分析の実例では、平均レイテンシが0.67秒から1.85秒へ(2.8倍)、P99レイテンシが2.10秒から9.00秒へ(4.3倍)悪化したケースが示されています。こうした劣化の度合いを人手で切り分けるには、正常時の基準値と異常時の数値を比較しながら原因系統を絞り込む作業が要りますが、AWS DevOps Agent はこの分析を自動で行い、対応方針を判断できる形に整えて提示します。

属人化解消の本質——「構造化レポート」という共通言語

ここまでの数字だけを見ると、AWS DevOps Agent の価値は「調査が速くなったこと」に見えます。しかし弁護士ドットコムは、経験レベルに関わらず、構造化されたレポートから対応方針を判断できるようになったとも公表しています。

熟練エンジニアが速く対応できるのは、経験から蓄積した「このパターンならここを疑う」という暗黙の勘所を持っているからです。AWS DevOps Agent が生成する構造化レポートは、この勘所を毎回同じ形式のアウトプットとして出力します。結果として、経験の浅いメンバーでも同じ対応方針に届きやすくなります。対応時間の短縮と属人化の解消は、この構造化レポートという同じ仕組みが生んだ2つの成果だと捉えられます。

導入前に確認したい3つの視点

弁護士ドットコムの事例から、AI 運用エージェントの導入を検討する際に確認しておきたい視点が3つ見えてきます。

1点目は、アラートの起点をどこに置くかです。弁護士ドットコムは既存の Datadog Monitor をそのままトリガーにしました。監視基盤を作り直さず、既にあるアラート設計の上に AI エージェントを乗せられるかを確認する価値があります。

2点目は、出力の一貫性です。同じ形式のレポートが毎回出てくることが、経験レベルに関わらず同じ判断へたどり着ける前提になっています。導入時には、AI エージェントの出力が対応担当者にとって読みやすく、判断に使える構造になっているかを見ておく必要があります。

3点目は、既存ツールとの接続方法です。弁護士ドットコムは MCP による機能拡張で、監視・開発環境を変更せずに統合しました。導入のたびに周辺システムを作り直す必要があるか、既存の Slack・Jira のような運用フローにそのまま差し込めるかは、導入コストに影響しうる観点です。

この3点は弁護士ドットコム1社の事例から見えてきた視点であり、業界標準というより、事例を読み解くための切り口として捉えてください。

まとめ

既存の監視ツールを一つも入れ替えずに、まずは調査結果の書式だけを揃えてみる——それが弁護士ドットコムの事例から導ける最小の着手点です。同社の事例が示したのは、AI 運用エージェントが速さを提供する前に、対応の型を構造化されたレポートという形でチームに配れることでした。アラートの起点・出力の一貫性・既存ツールとの接続方法という3つの視点で自社の現状を見直すことが、導入検討の最初の一歩になります。


出典

※ この記事は AI を使用しています。Leadeas が自社開発した AI エージェント基盤で下書きを作成し、人間のレビューを経て公開しています。AI ネイティブ開発会社として自社の技術をそのまま実演する目的で、この手法を用いています。(詳しくは AI 利用ポリシー)

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