ランサムウェア攻撃から11日で全面復旧——ニチレイの事例に見るBCPの実践ポイント
投稿日:2026.07.27
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2026年7月13日、ニチレイグループの社内システムで不正アクセスに起因する異常が検知されました。原因は外部からのサイバー攻撃と特定され、ニチレイロジグループ各社の冷蔵倉庫における入出庫業務や、ニチレイフーズの冷凍食品出荷業務に影響が生じました。同社が顧客・取引先からの受発注制限を解除し、全拠点で通常稼働に移行したと発表したのは7月24日。検知から全面復旧まで、約11日間でした。一般企業にとって参考になるのは、ニチレイが使った具体的な技術ではなく、検知から全面復旧までに踏んだ手順そのものです。
何が起きたか
ニチレイの公式発表(第1報)によれば、2026年7月13日に社内システムの異常を検知し、原因を外部からのサイバー攻撃と特定しました。影響範囲は日本国内に限定され、ニチレイロジグループ各社の冷蔵倉庫における入出庫業務と、ニチレイフーズの冷凍食品出荷業務に支障が生じています。この時点で復旧時期は未定とされていました。
7月21日から22日にかけて、ランサムウェア集団「RansomHouse」がダークウェブ上のリークサイトに、ニチレイへの攻撃とデータの暗号化・窃取に関する犯行声明を掲載したとITmedia NEWSが報じています。同記事はRansomHouseについて、以前アスクルを攻撃したグループではないかとも報じています。被害を受けたサーバの一部には個人情報が保管されていたため、個人情報保護委員会にも漏えいの可能性がある事案として報告されました。
日本経済新聞は、ニチレイがバックアップデータからのシステム復旧に成功し、週内にも通常稼働に戻る見込みだと報じました。実際に7月24日、ニチレイは公式発表(第5報)で、それまで設けていた受発注制限を解除し、全拠点で平常時の通常稼働に移行したと発表しています。検知から全面復旧までは約11日でした。なお、バックアップの保管場所や方式、書き換え不可能な形式(イミュータブル)で管理していたかどうかといった技術的な詳細は公表されておらず、この記事でも断定しません。

一般企業が参考にできるBCPの実践ポイント
ここから先は、ニチレイが実際に採用したと公表されている手法ではなく、業界で広く知られているBCP・セキュリティのベストプラクティスとして解説します。今回の事実関係を入口に、自社のBCPを点検する材料として読んでください。
バックアップの世代管理とオフライン・イミュータブル化。ランサムウェア対策の基本の一つは、バックアップを本番環境から論理的・物理的に切り離しておくことです。攻撃者は身代金交渉の圧力を高めるために、本番データだけでなくバックアップも暗号化・削除の対象にしようとします。オフライン保管や書き換え不可能な形式での複数世代管理は、この「バックアップごと潰す」攻撃への備えとして広く知られています。日本経済新聞はニチレイがバックアップからの復旧に成功したと報じていますが、保管方式やイミュータブル性など技術的な詳細は公表されておらず、同社が具体的にどの手法を用いたかは分かりません。
検知後の速やかな封じ込めと業務範囲の制限。サイバー攻撃を検知した直後の初動対応では、被害の拡大を防ぐために影響範囲を速やかに切り離すことが重要とされます。ニチレイは第1報で復旧時期未定と発表したあと、受発注制限という形で一定期間業務範囲を制限し、7月24日の第5報でその制限を解除して全拠点の通常稼働に移行したと公表しました。制限の開始タイミングや途中経過の詳細は公表されていませんが、影響範囲を区切ってから解除するという流れ自体は、初動対応から復旧に至る一般的な進め方(被害範囲を制御下に置いてから業務を戻す)と一致します。自社で点検するなら、「検知直後に誰がどの業務範囲を制限する権限を持つか」を具体的に決めているかが出発点になります。
システム障害時のアナログな代替業務継続。ビジネス+ITの記事は、今回の早期復旧の背景として「強固なバックアップ体制」と「現場のアナログな事業継続力」を挙げています(同記事は会員限定のため、ニチレイが具体的にどのような代替手段を用いたかは非公開です)。一般的なBCPの実践例として、デジタルシステムが停止した場合に備え、システムに依存しない代替手段で物流・出荷といった現場業務を最低限止めない体制を準備しておくことが広く重視されています。
段階的な情報開示。ニチレイは検知直後の第1報で「復旧時期は未定」と明記し、その後複数回にわたって状況を更新しながら、7月24日の第5報で受発注制限の解除と全拠点の通常稼働移行を発表しています。不確実な状況で断定を避けつつ、進捗に応じて開示内容を更新していく手法は、顧客・取引先の不安を最小限に抑えながら情報開示を進める設計として参考になります。
まとめ
4つの実践ポイントに共通するのは、いずれも攻撃を受けてから慌てて用意するものではなく、検知される前にあらかじめ決めておく必要がある、という順序の問題だという点です。ニチレイの事例で公表されているのは事実関係の一部にとどまり、バックアップの方式や封じ込めの技術的な詳細の多くは非公開のままです。それでも、検知から全面復旧までの流れは、バックアップの独立性・速やかな封じ込め・アナログな代替手段・段階的な情報開示という、業界で広く知られたBCPの実践ポイントを再確認する材料になります。
出典
- ニチレイ公式「当社グループでのシステム障害発生について(第1報)」: https://www.nichirei.co.jp/news/2026/512.html
- ニチレイ公式「当社グループでのシステム障害発生について(第5報)」: https://www.nichirei.co.jp/news/2026/517.html
- ITmedia NEWS「ニチレイへの攻撃、ランサム集団『RansomHouse』が犯行声明 アスクルを攻撃したグループか」: https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2607/22/news064.html
- 日本経済新聞「サイバー被害のニチレイ、バックアップで早期再開 システム復旧成功」: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC2272J0S6A720C2000000/
- ビジネス+IT「ニチレイ物流システムが全面復旧、なぜ10日でサイバー攻撃から復旧できたのか?」: https://www.sbbit.jp/article/cont1/186262
※ この記事は AI を使用しています。Leadeas が自社開発した AI エージェント基盤で下書きを作成し、人間のレビューを経て公開しています。AI ネイティブ開発会社として自社の技術をそのまま実演する目的で、この手法を用いています。(詳しくは AI 利用ポリシー)

